2018年1月31日水曜日

第49回日本PTA関東ブロック研究大会群馬大会参加報告

1021日(土)22日(日)群馬県高崎市内において、第49回日本PTA関東ブロック研究大会群馬大会が開催された。

伝統 自尊感情 自立した大人への架け橋〜絹の国から未来を自分らしく生き抜く子供たちを育てるために〜


と題されたテーマは、近年の少子高齢化、情報化などの子どもを取り巻く社会・家庭環境の急速な変化や経験のない震災や災害などの不測の事態を生き抜くために、自らの育った地域に誇りを持ち、自尊感情の豊かな自立した大人になることが必要であるとの想いからだ。
そして、子供たちを支える家庭・学校・地域それぞれがその役割を果たすことが重要であることから、本大会は、家庭の役割、学校・地域との連携のあり方をはじめ、安全や健康・食育などの個々の課題にフォーカスがあてられた。

大会第1日目は、高崎市内7ヶ所で、第1分科会から第7分科会に分かれ、それぞれのテーマで、講演や研究発表が行われた。各分科会のテーマは、以下の通りである。

1分科会 組織運営 「魅力ある参加しやすいPTA活動を目指して!」講師 FM GUNMAパーソナリティー 内藤聡氏 

2分科会 環境 「自然環境の美しさ、素晴らしさに気付き、自然と人間が共生できる社会の実現に向けて」講師 公益財団法人日本自然保護協会 生物多様性保全室室長 出島誠一氏 

3分科会 情報「子供達に収集・判断・表現力等、適切な情報処理対応能力を育むために!」講師 元TBSアナウンサー 下村健一氏 

4分科会 家庭教育「親と子の笑顔のコミュニケーション!」講師 TERUコミュニケーションステージ主宰 渡辺照子氏 

5分科会 健康・食育「未来を生き抜ける健康と元気を子供たちに!」講師 子どもが作る“弁当の日”提唱者 竹下和男氏 

6分科会 安心安全「安全対策、環境整備と共に、自分の安全を守れる子どもたちにするために!」講師 千葉科学大学教授 藤本一雄氏 

7分科会 地域連携「子どもたちをよりよく育てるための、学校・家庭・地域連携のあり方について!」講師 教育評論家 親野智可等氏

各分科会に多彩な講師を招くとともに、各単会の研究発表も盛んに行われた。

平成28年度優良PTA文部科学大臣表彰校でもある、さいたま市立常盤北小学校PTA及びさいたま市立中島小学校PTAもそれぞれ第1分科会、第3分科会において研究発表が行われた。
常盤北PTA会長浅野氏の発表

さいたま市立常盤北小学校PTAの研究発表テーマは、「常盤北ファミリー〜家庭環境に合わせ、できる時にできることを行う〜」常盤北(時は来た)ファミリーと称して家庭・学校・地域が一体となり子どもたちの成長を育んでいる様子が印象的だ。

PTA活動を
1.「家庭をつなぐ活動」学年ごとの集い・ランチ会・旗当番・校門での見守り・ベルマーク活動
2.「学校・地域とつなぐ活動」ひまわりフェスティバル・防災キャンプ
3.「常盤北ファミリー活動」水かけ祭り(夏季)・焼き芋大会(冬季)

3つに大きく分けて位置付けし、できる時にできることを行いお互いに支え合えながら、参加した全ての人が楽しめる活動を目指している。
この取り組みが、楽しい活動として皆さんに受け入れられ、活動への参加を助長させることで、各家庭をつなぎ、さらに学校・地域の方と絆の輪が広がっているようだ。

中島小学校の発表

また、中島小学校PTAの研究発表テーマは、「オール中島」を合言葉にした情報共有と一体感のあるPTCA活動”と題して発表された。
 
「オール中島」この合言葉に込められた想いには、感服させられた。
平成27年度に同校のPTA広報誌は「つなぐ」と紙名変更し、広報紙をPTCAの中心にあり、家庭と学校、地域の間をつなぎ、それぞれの構成員同士をつなぐ媒体として位置づけ、制作に取り組んでいる。
PTCACは、地域(Community)を表すが、小学校の子どもたちが生活し行動するのは、地域に他ならない。PTA広報紙は、ごく身近な地域に関する総合的な情報媒体になりうるとして、単にPTA活動を紹介するだけでなく、地域や学校を巻き込んだ情報共有に積極的だ。
編集会議には、学校側も加わるそうだ。今や児童数500に満たない小学校の広報紙の発行部数は、1000部を超え、地域の方々や学校への来客にも配られるが、それでも足りず増刷することもあるようだ。
子供たちを中心に、家庭や学校・地域を結んだ「オール中島」の輪は、益々大きくなりそうだ。

台風直撃の2日目。

強い雨脚の中、群馬音楽センターにて全大会が行われた。

開会式では、大会会長の挨拶に始まり、群馬県知事、日本PTA会長、高崎市長などから来賓挨拶をいただき、分科会報告・大会宣言の決議と続いた。




続いて行われたのは東京農業大学第2高等学校吹奏楽部によるマーチングバンド
マーチングバンドドリル

これがそんじょそこらのマーチングと思っていたら大間違い。セリフはないがストーリー性のある一つのお芝居を観ているようで、見るものそれぞれが想像力を掻き立てられるものとなっていた。吹奏楽の奏でる統率のとれた動きと迫力のある音楽に約30分間魅了させられた。

 その興奮のさめやらぬ中、俳優・レポーターとして活躍中の阿部祐二氏が登場。

熱弁を振るう阿部祐二氏

ご自身のお子様(ミス・ユニバース日本代表)の育児経験と取材先で実際に経験されてきた「いじめ問題」「教育問題」についての記念講演をいただいた。

いじめには被害者と加害者がいて、決して許されるものではないが、両方の立場(家族も含めて)に立ち、どちらに対しても心に寄り添うことが大切だと話してくれた。

次の新幹線に間に合わなくなるギリギリまでの熱弁に観客の私たちが慌ててしまった。

大会旗引継ぎ

次回新潟大会PR


そして、閉会式の中で、次回の開催地となる新潟県・新潟市へと大会旗が手渡され、無事関東ブロック大会群馬大会が閉会となった。


お疲れ様でした!